第3章 櫻×大 1
-大野side-
翔くんにどうしてもと言われ俺は
膝枕をしてもらっていた
頭を撫でられてる意味は分からないけど...
その手にはなぜか恐怖は感じなくて
その温もりに逆に安心さえしていた
...心配はかけたくないし..
迷惑をかけるのも絶対にいやだ...
今だって俺がどこかおかしいのをわかった上で
なにも言わずに見守ってくれてるんだろう...
翔くんにはほんと助けてもらってばっかりだ...
「しょ,うくん...」
翔「....ん..? どしたの..?」
「ありがとう...」
翔「..?...どういたしまして..で良いのか,な..? ふふっ こんなので良ければいつでも良いよ?」
「んふふ」
翔「あのさ...」
「うん」
翔「なんかあった..?」
「え..」
やっぱりバレて,る?
面と向かって言われても..なんて言えば良いのか分からない
もし...翔くんを一瞬でも怖いと思ってしまった事が
バレていたら...?
それからしばらくの沈黙で
限界を頭に越えていた俺の躰は
変わらずに撫で続けてくれている翔くんの手のひらからの
温もりに躰を預けるように意識を手放し、眠りについた
こんなに深く寝れたのは久しぶりだった。。。
翔「..ん....くん...と..くん....智くん..」
「..ん...?」
翔「起きた? もうすぐみんな来ると思うけど...もうちょっと寝ておく?」
寝ぼけ眼でぼんやりとしていた視界が晴れると
翔くんのドアップ...
吃驚した...
翔「..?...ん?....智くん..? どうかした..?」
「あ..いや....なんでも..その,あの..ありがと...おかげで少しスッキリした」
翔「そう..?ならいいんだけど...?」
俺が慌てて飛び起きて出来た2人の隙間を詰める様に
翔くんが近づいてきた
「しょ..くん...?」
翔「俺じゃ頼りにならないかな...」
「へ..?」
翔「何か...あったんだよね..?」
「な..に...言って...」
2人きりの楽屋が静寂に包まれたその時
相「おっはよーっ!!」
相葉ちゃんの挨拶による衝撃で反射的に俺たちは離れた
離れた事によって安心した自分と
翔くんが隣にいた事によって生まれた温もりが
無くなって悲しくなる自分がいた