第2章 入社 初日 その後...
-櫻井side-
一度椅子に腰掛けた潤がキッチンに
目をやると瞬発的に席を立って
智くんと雅紀に声を掛けた
潤「料理手伝います」
雅「へっ? いいの??」
智「松潤料理できるの?」
潤「料理はできる...というか好きですよ..なんなら家事全般好きです」
雅「ほえ〜 翔ちゃんとは真逆だね」
ニ「櫻井さん家事苦手なんですか?」
潤が弁当を置いた向かいの席に腰掛けながら
意外だというような目線を俺に投げかける
雅「苦手なんてもんじゃないよっ 部屋片付けさせるように言ったら逆に散らかるし、得意料理は麦茶! 出来ることなんて仕事と口説くのとお洒落くらい!!」
暑く力説する雅紀とは対照的に俺が
雅紀を見る目が冷めていくのがわかる
....余計な事言ってんじゃねぇよ..
智「んふ 相葉ちゃん後で翔ちゃんからのお仕置きありそうだよ?」
雅「へ..? え...あっ....翔ちゃ..」
「雅紀...」
フライパン内にある食材を炒めながら
俺の様子を伺う雅紀の肩がギクッと強張る
そんな怯えるならなぜ言った...まぁ生粋の天然だし?
なにも考えず言ったんだろうけど..
だからと言ってなにも言わないと俺だって煮え切らないし?
「あ..そうだ智くん」
智「ん?」
「この前雅紀に言い寄ってた...伊野尾くん....だっけ?」
智「あぁ居たねそんな子」
ここまで言うと何を言いたいのかわかった様子の
智くんがニヤッと悪い顔をして話を続ける
智「伊野尾くんって確か...俊にターゲット変更してたよね」
雅「へ!?風間ぽんに!?」
「この前なんか俊と食事に行ってなかったっけ?」
雅「マジで!?」
おいおい...
慌てすぎて口調が学生時代に戻ってんぞ...
絵に描いたように しゅん... とした雅紀は黙々と料理を
作っていく
...流石にやり過ぎたか...
「流石俊だよな.. 伊野尾くんが最終的に雅紀を狙ってるって勘付いて食事に誘うように仕向けた挙句、成敗してさ」
雅「ほんとに!?」
智「俊ってば雅紀の事大好きだもんね」
智くんが雅紀を見ながら言うと "やった" と小さく何度も
呟く雅紀はやはり純粋に恋をしている男でなんとも愛らしいと
智くんと目を合わせながら思っていた
智くん...俺らも負けてらんないね...
頷き合うとそれぞれの想い人を見つめた
