第7章 最悪と最善
ドォォォオオオオオン!!
ばかでかい爆発音が船内に響き渡った。
そりゃもう頭が割れるくらいの轟音。
な、ななななに!?
あたし、この感じ身に覚えがあるけど!?
つい数ヶ月前の海賊襲来を思い出す。
次いでやってきたのは、船がひっくり返るんじゃないかってくらいの激しい揺れ。
縦でも横でもない、四方八方に揺すられているようなむちゃくちゃな振動だった。
どう考えてもただごとでない感じ。
ひやり、背中に汗が伝う。
まさかまた海賊の強奪なんてわけ、ないよね?
そうなったらさすがに"最悪"よ!!
ひたすらおろおろするあたしの横で、マリーがきらりと目を光らせた。
「これが脱出のタイミング、だよ。2人とも、立って」