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【R18】遥かな愛

第2章 往昔



「腕、細いね。ちゃんと食べてる?」

『食べてる、けど……』

「朝と夜はたまに残すくらいだよね。力入れたら本当に折れそうだ」


食べてる、って言ったけど、学校の給食はあまり食べていない。


本当の事を言う必要ないと思ったから嘘をついた。


『その、腕…痛い……』


離して欲しくて、「痛い」と言った。


掴まれている手で握っていたシャーペンが落ちた。


すると、パッと掴んでいた手を離してくれた。


直ぐに私は落ちたシャーペンをしゃがんで拾う。


何故かお父さんもしゃがむ。


その時、お父さんは私の髪に触れた。


「ちゃんの髪ってすごく綺麗だよね」


そういうお父さんの事を私はじっと睨んだ。


『(気持ち悪い……)』


何もかもが気持ち悪く感じた。


「かわいい」


『(かわいいって何が…?)』


また気持ち悪い、って思った瞬間に唇同士が触れた。


理解するのに時間がかかって、お父さんの事を押し退ける事が出来なかった。


それからは、後頭部をおさえられてどうしようも出来なくなった。


舌を絡められて逃げられない。


気持ち悪くて、鳥肌が立つ。



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