第24章 悪夢の再来
『避けるしかないのっ!!』
『はァっ!?意味わかんねぇよっ!!!』
『力の加減が出来ずにいるの分かってるでしょっ!!剣道部に入ったら実弥と一緒に居られたからどんなに辛くても苦しくても頑張れた…でもっ!!今は…その間が辛いのっ!!どうしていいか分かんないのっ!!いつまでも力の加減がわかんないしっ!!!』
桜雪はそう言ってからボロボロと泣き始めた。
『桜雪…俺が気づいてねェとでも思ってたかァ
?知ってんだよ…お前が血で鬼を呼び寄せて頸斬ってたことぐらい…』
桜雪は実弥の言葉に手首についたリストバンドを握り締めて下を向いた。
『桜雪…そんな事すんなァ…お前の傍に居れなかったのは悪かった…けどよォ…もう少し俺を頼れ…お前は昔から全てを抱え込む…抱え込みすぎるなァ…お前には俺がいるだろうがァ…』
『うん…』
桜雪は実弥に抱きしめられたが怖くて実弥には抱きつけずにいた。
『今更…遠慮すんな…お前の馬鹿力には慣れてる…』
桜雪は実弥の言葉に実弥を抱きしめ返した。
実弥はそんな桜雪に深くキスをした。
今まで放っておかれた時間を埋めるように。