第24章 悪夢の再来
『まだ…気づかないか?普通の人間が毎日のように酒を飲んでいる状態でいたら二日酔いに苦しむはずだ。なぜ…二日酔いしない?』
無惨の言葉に桜雪は驚いた顔をした。
『お前は…人ではない…鬼の血が入っている。そんなお前に…私の血を与えたらどうなる?』
無惨はそう言って桜雪の額に爪を当てた。
『やめろっ!!!桜雪を離せっ!!』
実弥がそう言ったが…
『いっ…ぐっ……ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛っ!!!』
無惨は桜雪を地面に放り投げて満足そうに微笑みを浮かべると黒い煙になって消えた。
『桜雪っ!!大丈夫かっ!!』
苦しむ桜雪に実弥は駆け寄った。
『ぐっア゙ア゙ア゙ア゙ア゙っ!!』
血管が浮き上がって苦しみ続ける桜雪。
『桜雪…落ち着けェ…大丈夫だ…』
実弥はどうしていいか分からず桜雪を抱きしめて言った。
『さね…み…離れて…お願い…』
『離れねェよ…』
実弥はそう言うと桜雪を横抱きにして何処かに向かって走った。
着いた先は人里離れた場所にある鬼殺隊専用の総合病院。
『どうなされたんです?』
人として転生して、医師免許を取得したものの、また無惨に出くわしてしまって鬼にされてしまった珠世がこの病院の医師をしている。
そのサポートとして看護師資格のある愈史郎。
珠世は血相を変えて桜雪を抱えて入ってきた実弥に驚きながら言った。