第24章 悪夢の再来
『弐ノ型…爪々・科戸風』
『壱ノ型…瞬殺・鬼殺し』
実弥と桜雪は鬼を倒していく。
『後はいないみたいだね…』
『そうだな…』
帰ろうとした2人だったが…
『っーー!?』
『桜雪っ!!』
何者かに桜雪は手を引かれた。
実弥が手を伸ばしたが、間に合わず…
『鬼舞辻無惨…テメェ…桜雪を離しやがれっ!!』
実弥は桜雪を羽交い締めにする無惨に吠えるように言った。
『私の娘を返してもらいに来ただけだ。』
無惨は無表情に近い表情で実弥を見下すような目付きで言った。
『それは昔の話だろうがっ!!今は違うはずだっ!!』
実弥は無惨に更に吠えた。
『何も違わない…私はあの時…肉片を隠した。そしてその肉片から復活を遂げた。そして…この時代で捕まえた女を孕ませた。そして…産まれたのが桜雪だ。姿形を完璧に変えることができるようになったが為に…誰にも気づかれずにいた。しかし…遺伝子は変えることが出来なかったようだ…よく見ろ…私と桜雪はそっくりだろう?』
抵抗する桜雪の顎を掴んで桜雪の頬に自分の顔を寄せた無惨。
確かに…似ている…
顔立ちが完璧に無惨。
瞳の色が違うだけで…
無惨の瞳は赤だが、桜雪の瞳は紫色。
あの時はそこまで気にしていなかった。
違う物として認識していたから…
しかし、こうやって見せつけられると確かに桜雪は無惨の分身と言ってもいいほどに似ている。
『離せっ!!お前が父親だなんて認めないっ!!今のあたしの育て親は宇髄天元だっ!!』
桜雪はそう言って無惨から逃げようと抵抗する。