第24章 悪夢の再来
翌朝…
というより既に夕方。
『んー出た〜』
『あー出たかァ…』
桜雪と実弥は鬼が出た事を知らせるアプリの音で起きた。
2人とも起き上がって着替える。
『実弥…大変だ…』
『何が大変なんだァ?』
『ラミーが無くなった…』
チョコレートの空の箱を見つめながら言う桜雪。
『お前なァ…無くなる前に言えよォ…』
額に手を当てて呆れたように言う実弥。
『どうしたもんか…』
『仕方ねェ…』
そう言って実弥はクローゼットに行って何かを持ってきた。
『コレ飲め…』
と言って実弥が渡してきたのはピンク色の瓶に入った何か。
『ん?なにこれ?』
『本当は…お前が成人したらやろうと思ってたんだけどよォ…』
そう言って少し顔を赤くしなが実弥は言った。
『気が早くね?まだ数年あるんですけど?』
桜雪はそう言いつつ瓶を開けてから飲み干した。
『飲んだら行くぞ…』
『はいよー!』
桜雪は瓶をベットサイドにあるチェストに置いて実弥について行った。
運命が繰り返してしまうことをこの時の2人はまだ知らない。
しかも…あの時とは違う残酷な運命を…