第24章 凄惨と合流
「まぁ姫さんは元々身体能力低くなかったし、あいつら全員何だかんだ文句言いつつも煉獄の扱きに耐え切ったからなぁ。そりゃ強くもなんだろ。煉獄もそんな奴らのこと可愛くて仕方ねぇだろうな」
柱の扱きに耐えられる者が希少だから継子が少ない。
今回の闘いに備えて柱稽古を敢行したわけだが、強制的に参加させた故にほぼ全員が柱直々の扱きに耐えただけで、それを日常的に耐えられる者は少ないと天元自身も見ていて実感した。
「たまに様子を伺いに行っていたが、皆で鍛錬している時も楽しそうにしていたぞ。見ていて微笑ましくなる光景だった」
「え……あぁ、見に行ってたのかよ。いつの間にか旦那は偉く親馬鹿になったもんだな!ま、気持ちは分からんでもねぇけど!煉獄の姫さんに対する愛で方とか見てるだけで面白いし……無事に戻って欲しいな」
更紗たちが大切だと想っているのと同じく、ここでお館様の護衛を務めている2人も本拠地内で戦闘を繰り広げている者たちを大切に想っている。
「親馬鹿にもなるだろう。今まで目を逸らしてきた分、目に入れると気になって仕方がないのだ……あの子たちが誰よりも幸せになるべき者たちだ。必ず帰って幸せになってくれると信じている」
更紗が無茶をして命を落とさなければ……など、2人の口からは言えない。
現実になると困るから。