第24章 凄惨と合流
新たに本部として構えた屋敷の一室。
本日未明お館様となった輝利哉が本拠地内の情報を集め剣士たちと共に闘っている部屋から少し離れた部屋で、意識を失っていた前お館様である産屋敷耀哉が目を覚ました。
「ここは……私は生きて……」
その傍らには耀哉様と運命を共にと心に決めていたあまね様と女子2人が涙を浮かべて寄り添っている。
「はい。月神様と煉獄様が白銀の膜を纏って、私たちを救ってくださいました。今はお2人も他の方々と共に鬼舞辻無惨を討伐するべく本拠地内へ赴いております」
俄に信じ難い状況に目を見開くも耀哉様は柔らかく目を細め、あまね様と子供たちの手を借りて上体を起こした。
「あの子たちが……そうか。夢かと思っていたのだけど夢じゃなかったんだね。今の戦況はどうなってるのかな?子供たちは無事かい?」
その質問に3人は僅かに視線を落とし悲しげに瞳を揺らせた。
「柱の方々は皆様ご存命です。上弦の壱から参、陸を倒す際に重傷を負いましたが、月神様が合流したことにより命を取り留めました。しかし……一般剣士には多くの被害が出ております」
「それでも皆は頑張って前を向いて闘ってくれているのか。更紗の様子はどうだい?助けられなかったと落ち込んでいなければいいのだけど」