• テキストサイズ

月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第23章 上弦と力


更紗が不吉な言葉で全員を震え上がらせた時、煉獄家では再び張り詰めた空気が千寿郎を襲っていた。

「また上弦の鬼……でも参ってことはさっきの鬼より弱いのよね?あの……うちの娘を体内に取り込もうとしてた鬼より!」

「全体的に鬼は許せないけど、さっきの鬼に関しては二度と吐く言葉すら聞きたくないね!何なんだ?!鬼は基本的にあんな生き物なのかい?」

更紗の両親揃ってご立腹である。

自分たちの可愛い一人娘に対して

1つになりたい
胸に飛び込んできてもいいよ

などと身の毛もよだつ言葉を吐き続けられれば怒りたくもなるだろう。

「お、鬼の強さの基準はよく分からないのではっきりと申し上げれませんが、戦闘力のみを基準としているなら今の相手の方が弱いはずです。上弦の参に関しては……兄上から聞いた話によると、強さのみに拘る鬼とのことですので、恐らく先ほどの鬼みたいな言葉は吐かないかと……」

もう千寿郎はしどろもどろである。
鬼は基本的に友好的な言葉は吐かないし狡猾な生き物だと認識している。
しかし鬼が全て上弦の弐のような下世話な言葉を吐くかなど、千寿郎の知るところではない。

それでも2人を落ち着かせるために必死に言葉を選んで、自分の知る全てを伝える努力をしている。
/ 1883ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp