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loop-ループ-いつか辿り着く世界【鬼滅の刃】

第4章 ギフト



つまりは私が一方的に煉獄さんの事を知っていた事になるのかな。
普通は赤の他人に命を掛けたりしない、よね。
だとしたら、あの夢はやっぱり私の記憶?

「煉獄さん・・・私、夢を見るんです」
「夢?」
「鬼殺隊の人が鬼と戦ったり、誰かを助けたりする夢と・・・貴方が、煉獄さんが死んでしまう夢です」
「!」

記憶を失くす前の私は、どうやってかは分からないけど、鬼殺隊や鬼について知っていたのではないか。
例えば夢の中の煉獄さんは、いつも鬼の腕に身体を貫かれて亡くなる。
多分それは私がその場面を実際に見たからで、だからあんな風に夢がリアルなのかもしれない。

「もしかして私は、鬼と命懸けで戦う煉獄さん達の事を知っていたのかも・・・だから何とかして、助けたかったんじゃ・・・」
「それ故に、君自身が傷付いたとしてもか・・・下手をすれば君は死んでいたのだぞ!」
「っ!?」

突然煉獄さんに腕を引かれ、そのまま強く肩を掴まれた。

「俺と違って君は守られる側の人間だろう!何故君が命を掛ける必要があるんだ!」

険しい表情をした煉獄さんの威圧感に、身体が強張る。
いつもは優しく触れてくれる彼なのに、今は波立つ感情の所為か加減がされてなくて、掴まれた二の腕と肩が痛い。

煉獄さんの事を怖いと、初めて感じた。

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