第27章 艷仁知をしよう
予算の計算が間違ってないか確認のため電卓を打つ
普通こういうのが教師がやるもんではないのだろうかと思うが、確かにアニメとかだと生徒会は大変そうだしそういうもんかと、もやもやする心をなんとか納得させた
「ずいぶんと忙しいようだね」
『征十郎も忙しそうだけど?』
「会計より忙しくはないよ」
『…そんなもん?』
ザッと目に通し不備がないことを確認すると、会長から持ってきた書類が追加される
征十郎の方が忙しくないって言ってるんだからそっちに渡せばいいのにと考えたが、彼は回りを頼らず1人ですべてを処理してしまうタイプだ
なら自分がやった方が問題ないと書類を受け取る
「どこのクラスが何やるかまで苗字は大体把握してんだろ?」
『そうなります』
「報告、頼むわ」
『…分かりました。リスト作ります』
予算表と何をやるかもらった紙を照らし合わせてどこのクラスがなにをやるかパソコンでリストにする
マンモス校帝光中はクラスの数も研究会も部活も多い。やることすること様々で面白いなと作りながら感想が浮かんだ
『以上ですけど、不備はありますか?』
「苗字…今日までが予算書の提出期限だったな?」
『そうだね?』
「よし。取りに行ってこい」
『鬼畜ぅ…』
「冗談だ。締め切りは今日までだから明日でもいい」
『あたしの冷や汗を返してほしいです』
「ところで、お前のクラス縁日やんの?」
『はい。フランス系の格好して』
「…つまりそれは、名前もフランス系の格好をするということかい?」
『…そうなるね』
やるならあたしも将校とかの格好がいいなあと思うが、女子のあこがれドレスも捨てがたい
ただ大輝とか灰崎に見られたらとんでもなく冷やかされそうなのと、いくらなんでも「はい!あたしドレス着る!」と自分から言う勇気は持ち合わせていなかった