第15章 交流戦
お昼が終わり2試合目の準備を始めた時のこと。なぜだかやけに体調が見えやすくて、とりあえず午後の記入欄に記録していく
「あれ?そういえば主将は?」
「ああアイツならたぶんもうすぐ戻ってくるよ」
「おーう連れてきたぞー」
すると虹村先輩が今までに見たことがないほどニコニコ笑い、キラキラを振りまいて何かを引きずりながらこちらに戻ってくる
キラキラ具合で言うと似たようなやつを知っているなあと思っていると、運ばれてきた何かが目の前に置かれた
「ほらアイサツ」
「ウィース」
「灰崎…顔ヒデェ!!!」
「2軍の奴がゲーセンで遊んでるコイツ見つけてよ。近かったし、会いに行ったら元気そうだっから連れてきた
苗字、ユニフォーム持ってこい」
『は、はーい』
面影がないほどボッコボコにされ、唇もたらこのように腫れている灰崎に用意しておいたユニを持ってくる
『ユニです』
「おう。じゃ誰かに渡して着せとけ」
『よろしくお願いします』
本来ユニフォームを持ってくるはずであろう男の子に灰崎のユニフォームを渡して頼む
試合の準備をしていると。スタメンが黒子を除く1年だと発表され、誰しもが「コーチ鬼畜」と思っていた
「それと黒子、お前は後半からの出てもらう。いいな」
「…はい」
そして始まった2試合目、みんな動きが悪く青峰はシュートを外してしまう
「やっぱ課題は体力だな2試合目ともなると相当動きが落ちる
にしても灰崎はだらしねーなー、あいつは1試合目なのにもうニブってるじゃねーか」
「それ虹村がヤキ入れたからじゃない?」
間違いない。来た瞬間から彼の体力はかなり消耗していたし虫の息だったと頷きながら観戦していると前半戦が終了する
「前半終了ー!!帝光は1試合目からほとんど選手交代なし、さすがにきついか!?差がほとんどつかないぞ!!』
31対33、ワンゴール差のこの状況で頑張る汗だくの5人にタオルとドリンクを渡し、体調の記録をする
「オラ、シャキッとしろ。万一負けたらわかってんだろーなお前ら」
「後半は灰崎に代わって黒子を入れる。特にその他指示はない。プレイは各自の判断にまかせる」
後半戦が始まる直前、灰崎に変わりテツヤが出て行くところを征十郎が呼び止めて、話を始めた