第80章 家族の形$ 其の二
蝶屋敷に戻ってからの二人は夕餉を済ませるなり、しのぶの私室でずっと話し込んでいる。
その様子は随分と打ち解けているようで…
「神崎、どうかしたのか?」
「愈史郎さん」
「しのぶ様は?まだ客人の相手か?」
「ええ、そうですね……」
「親しい間柄だったんだな、あの二人」
「親しいかどうかは微妙な気もしますけど……」
「……泊まりは二回目だろ?」
「………え?二回目?」
「覚えてないのか?藤姫の妊娠報告の後に来ただろ」
「………」
言えない、その日は自分も意識を飛ばすくらい、伊之助に好き放題されてたなんて。
話題を変えなくては……
「愈史郎さん!私お二人にお茶を持って行ってきます!」
結局逃げてしまったー。
やっぱり不自然だったよね……