第80章 家族の形$ 其の二
「しのぶ、離さねぇ……今度は、俺が守るから……お前のこと……」
抱きすくめられて、しのぶが目を見開く。
「守る?」
「戦いは終わった。もう鬼も居ねぇ……だから今度は守られる側になっていいんだ」
守られる側?
それは、駄目。
守られるのは、私が弱いからで…
「私が弱いからですか?」
「それは違う。今までこんなに頑張ってきたしのぶを俺が守りたいんだ。お前が弱いからじゃない!」
「………蛍さん。お顔見せてもらっても良いですか?」
「傷だらけの汚ぇ顔見て悲鳴挙げねぇか?」
「挙げません」
「……好きにしろ」
素顔の鋼鐵塚を見てしのぶは彼の額に自分の唇を寄せる。
「傷は私が治してみせます。……蛍さん、私も貴方が……『好き』みたいです」
恋というのは、こんなにも胸が高鳴るものなんですね。