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鬼滅の刃R18 藤の花嫁(冨岡夢)

第72章 乞い願う、光を求めて


「…………」


術師は居なくなった……けれど、炭治郎は人に戻れるのだろうか……


「水柱。炭治郎を鎮めるならば、鬼の始祖である私の頸を斬れば良い」

「舞山様……?」

「白藤。最後にお前に会えて良かった」



鬼舞辻の頸。



鬼の始祖、鬼舞辻の頸をはねれば、全ての鬼が滅ぶ。


これで、炭治郎は人に戻ることが出来る。


だが、白藤は?



「一つ、聞きたい……お前を斬っても白藤は……」

「ふ……白藤は私の血で鬼にした訳では無い。だから、私が死んだとて問題は無い」



これで、終わる。


我ながら、悪くない最後だ。


舞山はその場で目を閉じる。



「そうか……」



皆、鬼舞辻無惨を恨んでいた。


けれど、今この場にいる男は舞山であって、俺たちの知っている無惨では無い。


存外、人であった頃はそんなに悪い奴では無かったのかもしれない。


白藤のことも、大切に思っていたのだろう。


情けをかける訳では無いが……



「水の呼吸 伍ノ型 干天の慈雨」



敵意がない敵に放つ技で冨岡は無惨の頸を斬り落とした。


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