第72章 乞い願う、光を求めて
舞山の顔色が変わる。
「あの薬師は、私だけでなく……白藤まで鬼にしたのか……」
「舞山様。今更たらればを申しても、結果は変わりません。それよりも、今はとにかく蘆屋道満を討たねばなりません」
「……何か、よく分かんねぇが、あっちが敵って事で良いんだな?」
宇髄も道満に刀を向ける。
「はいっ!!」
伊黒と甘露寺も道満を逃がさないように配置に着いた。
これで、柱は八人。
残るは……胡蝶か。
とはいえ、彼女には戦線から離脱してもらい、後方支援に回ってもらっている。
そんな中で呼び戻すのか……?
いや、戦力なら竈門や嘴平が居る。
我妻も力は付いているはず……
なら、柱はいなくても、誰かが代わりになることも出来るだろう。
「ふぅ……」
宇髄は目を閉じ、呼吸を整える。