第72章 乞い願う、光を求めて
道満を討とうと動いているのは、冨岡、煉獄、不死川の三名。
舞山の近くにいるのが、白藤、竈門、俺。
その他の柱たちは道満を取り囲んでいる。
本来ならば、包囲網として完璧な布陣だろう。
だが、譜面として、あまり安定しているようには見えない。
不確定要素が多すぎる。
力で押し切れる相手であるのかさえも分からない。
何よりこの、拭い切れない漠然とした恐怖。
近くにいる舞山や白藤とは#また別の気配の道満に宇髄は危機感を募らせる。
「あいつは一体……」
「蘆屋道満。陰陽師です」
「陰陽師って……いつの時代の話だ?」
「えーっと、平城京?」
「いくら何でも…有り得ねえだろ……」