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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第71章 向かう白、揺蕩う藤色


「煉獄さん?」

「行こう」



煉獄さんは一瞬だけ、悲しさ滲ませたような表情を浮かべていた。


その訳は俺には分からない。


けれども、俺の前を歩いてくれる煉獄さんの背中が、先程よりも立派に見えるのは気のせいでは無いはずだ。


俺も心を強く持たなくては。


『心を燃やせ』


あの日、煉獄さんが言った言葉だ。


あの日を境に、俺も沢山考えて、沢山修練を積んで来た。


あの時の悔しさも憤りも全部……


無惨を倒すこの日の為にあったことならば……



「はい!」



今度は俺も胸を張って前に出る。


守られるだけでなく、守るために前へ。


俺も、煉獄さんのように強くなりたい。


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