第70章 咲くは朱なれど散るは白
「炭治郎!俺が憎いなら向かって来い!!」
「……!?」
冨岡さん、何言って……
炭治郎の脇に居るカナヲが困惑する中、冨岡は続けて彼に告げる。
「俺が白藤の頸を斬った。これ以上、負担をかけさせないために。アイツは鬼殺隊が一人でも生き残っていれば、ずっと力を使い続けたはずだ。たとえ、自分の命が尽きても……」
だとしても、頸を斬る以外の方法が……
炭治郎は一度頭を振り、冨岡へと向かってくる。
「日の呼吸 伍ノ型 陽華突!!」
「水の呼吸 弐ノ型 水車!!」
炭治郎の突き技を凪以外の型で防ぐ冨岡。
「凪は……使わないんですか?」
炭治郎は怨嗟の籠った瞳を向けて、冨岡に問う。
「今のお前には、使わない」
「なめないでください!!俺だって!日の呼吸 捌ノ型 飛輪陽炎!!」
「水の呼吸 肆ノ型 打ち潮!!」
また、防がれた!