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短編ごった煮

第14章 成り行きティータイム/ユーリ(TOW2)


ななしの作ったお菓子が食べたい!

だなんて、愛らしいことこの上ない笑顔で我らがディセンダー様にねだられてしまって断れる人間がいるのだろうか。
すくなくともねだられた張本人、つまり私はそんなことが出来るはずもなく、というか微塵もそんなことをする考えもなく二つ返事で了承していた。
何故なら私は溺愛してると言っても過言ではないほどリールに甘いからだ。
みんなから言わせてみれば親バカらしい。
うん、分からないでもない。
自覚はある。

「そんなわけで作ってるんだけど」
「まあそんなこったろうと思ったけどな」
「思われてたんだ。いや、ていうかつまみ食いしないでよユーリ」
「いいだろ、減るもんじゃないし」
「いやいや、完全に減るから。物理的に減ってくからね。なくなっちゃうじゃん」
「要するにリールが食えるだけ残ってりゃいいだけの話だろ?」

リールの可愛い頼みごとを叶えるべく食堂でお菓子をこさえている時に、まねかざる客――ユーリはやってきた。
調度クッキーが焼き上がった頃で匂いにつられたのだろうか。
作っているのが私なのが意外だったのか食堂に入るなり驚きと疑問の声をあげた彼にかい摘まんで説明をしたわけなのだけど。
少しだけ後悔し始める私がいるのだった。
どうして彼を追い払わなかったのか、と。
さきほどから次々と彼の口の中へ消えていくクッキーを見るとため息を禁じ得ない。

「んなため息ついてっと幸せ逃げるって言うぜななし」

誰のせいかこの元凶めが。
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