第6章 ぎゅっとして!/那月(うたプリ)
「……」
「ふふっ、やっぱりちっちゃくって可愛いですね」
「……うん、ちょっと待て」
「どうしました?」
どうしました?じゃないっ!!
「何故に私が抱き締められているのでしょうか」
「可愛いからです」
ね?と首をかしげてにっこり笑うなっちゃんに一気に脱力した。
話の流れからどう考えたってピヨちゃんをぎゅーなはずなのに何がどうしてこうなった。
にこにことご機嫌ななっちゃんを身長差故に見上げてジト目を向けてみるも、歯牙にもかけないなっちゃんは更にぎゅっと抱き締めてくる。
……正直な話、勘弁して欲しい。
冷静を装っているけれどその実、さっきから心臓がばくばくいってて仕方ないのだから。
「なっちゃん、抱き締めるのはピヨちゃんだけでいいのよ?」
「ななしちゃんもとっても抱き心地がいいですね」
「うん、私じゃなくてね、だからピヨちゃんを」
「ちっちゃくっていい匂いで柔らかくて……ずっとこうしていたくなります」
「まずは人の話を聞こうかなっちゃん。そんでもって柔らかいってのがぷにぷに的な意味だったら凹むよ」
「ぷにぷに……!ぴったりですね!」
「ま、まじか……!」
噛み合ってるようで噛み合ってないようで多分恐らく噛み合っているはずの会話は最終的に衝撃的事実発覚で終わった。
普通体型のつもりだったけどなっちゃん曰くぷにぷに……。
ダ、ダイエットしよう……!
一乙女として由々しき事態にショックを受けつつそう固く決意をする私をよそに、なっちゃんはご機嫌に満足するまで私をぎゅーっと抱き締めていた。
ぎゅっとして!
「私じゃなくてピヨちゃんを!」
「ななしちゃんはぷにぷにで気持ちいいですっ」
「ぷにぷに言うなぁ!気持ちいい言うなぁ!!」