第54章 もう全部諦めて、僕に抱かれろよ

※


『千の髪、キラキラ 光ってて…月のカーテンみたいだなって、ずっと思ってて。綺麗で…私…
凄く、好き』

「っ、！」


私が言った、その刹那。私の中の千が、ずくんと大きく揺れた気がした。
同時に、彼の綺麗な唇が、きゅっと噛み締められる。


「エリ…っ、それ…今の、もう一回、聞かせてくれる？」


千は、腰の律動を再開させて言った。また甘い痺れが私達を襲う。


『…んっ、千の髪が、—— 好き』

「は…君は、やっぱり 優しくないな。
分かってる、だろう？ “ 髪 ” の部分は余計だ」


余裕のない顔で微笑むと、千はさらに強く、早く、腰を打ち付ける。


『〜〜っ、千…好、き』

「は…、っ…ごめん、もう一回」

『ゆ、きっ…あぁっ、好きっ！』

「っ…く…、はぁ…っ、本当に…やばいな」

『あっ、ん！』

「エリ…僕も…君が 好きだ」


呟いた直後、さらに千は私を攻め立てた。腰の押し引きを繰り返す度、私達が密着した部分は どろどろに溶けていく。

奥を突かれる度、私の最も弱い部分を 先端が擦り上げる。私は無意識で、中にいる千を締め付けた。


『あっ！あぁっ、千…っ！千、私…も、きちゃう！』

「ん…、は ぁ…僕も…、一緒に」


ずん！と、今までで1番深いところを、千が穿った。ビリビリとした強い痺れが、腰から全身に広がってゆく。

私は、視界で揺れる千の髪に口付ける。

そんな私を、苦しそうな表情で見下ろした千。私の両膝を抱え、さらに奥への侵入を果たそうとしていた。


『やっ、あぁ！千っ、そ れ、ダ…メ！あっ、ん！千っ！も…ッ！』

「っ、エリ…、エリっ…！イッ…」


最高潮に熱く、硬く膨れ上がった肉棒は。ついに私の中で弾ける。

自身をビクンと数回 跳ねさせながら、千は愛の証をたっぷりと注ぎ込んだ。