第1章 花信風 滝澤 /平子
この日から私と滝澤先輩はなんだか良い雰囲気になっていった。
でも、お互いの班の捜査が忙しくなるとなかなか会えない日々が続いていき、少しだけ寂しい。
もう、2週間は会えてない。。
先輩元気かなあ…
私の班は金木研という行方不明の学生が以前働いていたとされる〖あんていく〗という喫茶店へ篠原特等と什造先輩で訪れて、私はそれの報告をまとめたり、眼帯の喰種と、金木研、大喰いについての資料のまとめなどをしていた。
亜門上等、篠原特等たちの話によると、眼帯喰種が赫者になっているかもしれないとのことだった。
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篠原特等へ会議レポートを提出しに行き、私はお先に失礼することにした。
エレベーターを待っていると滝澤先輩と亜門上等と真戸先輩がやってきた。
「お疲れ様です!」
私が声をかけると亜門上等からも一緒にどうだ?と、声を掛けられた。
みんなで串カツに行くらしい。
「…い、いいんですか?私なんかが…」
と、豪華なメンバー過ぎて恐縮していたら、真戸先輩が
「三等がいた方が場が華やぐ」
なんて、言ってくださりさらに恐縮してしまう。
「せ、先輩の華には敵いません…でも、お邪魔じゃなければ是非ご一緒したいです」
ということで、串カツ屋さんへ。
何故か滝澤先輩が酔って亜門上等に鬼絡みしていて、いつの間にか真戸先輩も酔ってバチバチしている。
亜門上等がとっても困った様子なので、私は滝澤先輩をなだめた。
そうしたら、
「俺はほんと、がこうやって支えてくれるからなんとか立て直せるんですよぉぉ、亜門しゃん取らないでくださいねぇ、のことぉー」
なんて、言い出してしまい滝澤先輩の代わりに亜門上等へペコペコと頭を下げる。
「…滝澤はがいて幸せだな、こいつを頼むぞ」
「…はい」
亜門上等は滝澤先輩を優しい眼差しで見てくださってて、なんだか安心した。
滝澤先輩は愛されてますよって。