第7章 赤羽の猛攻
「……っ、ん……!!」
欲望のままにめちゃくちゃに口付ける。
舌を差し入れ絡めると、すずらんも一生懸命答えてくれる。
「キス、だいぶ慣れてきたね」
唇を離し、目がトロンとなったすずらんの頬を撫でる。
「もう一回して?
そしたら帰るから」
普段は絶対言わない一言に身体が熱くなる。
「バカ、そんなこと言われたら返したくなくなるでしょ」
ギュッと抱き寄せて体をさっきより密着させると、もう一度、深い深いキスをした。
西の空から、黒く厚い雲が流れ始めていた。
その空を一匹の梟が飛んで行く。
このときのことを、オレは後々、死ぬほど後悔することになるのだが、今のオレには知る由もなかった。