第5章 髪
後はその服じゃダメだと衣装を替えられ、
角は準備だけで
少々疲れ切った顔をしていた。
「髪だけのモデルだと思ったのに、
こんなに至り尽せりだとは…」
「うちは結構そういうの凝ってるから。
美容業界も厳しいからね~。
じゃあ先にアキにやってもらって、
こんな感じなんだな~とか
全体の流れみて、
一緒に目の保養しようじゃないか!」
「保養してどうする。
初心者の角には経験者が語ってやるよ。
よく見とけよ?
赤司。頼んだぞ」
「うぃっす!」
美容室内にあるスタジオに移動して、
写真を撮られていく。
正面、横、後ろ、
ポーズなんかも取ったりして、
俺は写真嫌いではないから割とノリノリだ。