第5章 髪

施行する前に
ユウと角はカウンセリングを行い、
どこか食いついた様子で見ているユウ。





「角くん。良かったら
ビフォーアフターのSNSあげてもいい？
ってゆうかアキと一緒に写真撮らない！？」


「えっ…？」


「あ、えっとね。
SNSは俺個人の集客のためなんだけど…。
アキには別で、
ヘアカタログのモデルを頼んでるんだ。

通常ならイメージに合った
モデル事務所の子を選んだり、
一般で募集をかけたりするんだけど、
…角くん、
絶対化けるからカタログのモデルやってよ！

カタログモデルやってくれるなら、
格安のところ…
カットもスパもタダにするから！
ねっ！？やってみない！？」





俺の思った通り、
ユウのイケメンレーダーが働いて
目がキラキラしている。





「少し顔載るくらいだ。
写真撮られるの、イヤか？」


「あくまで強制じゃないからね。
写真撮らないからって、
通常料金とったりしないから安心して！

あっ、
よかったらアキのモデル時代の写真みる！？
今もってくるね！」


「おい。」





もともと人見知りな角。

限られた範囲ではあるが、
顔写真が出回れるとなれば
躊躇もするだろうに。