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【R18】Querer【創作BL】

第5章 髪





数日後の土曜日。

ユウを指名できる時間と、
角が空いている曜日を調整する。





「おう。
俺より早く来てるとはエラいな」





昼過ぎ、待ち合わせ場所に到着すると
角の姿がすでに見えていた。





「こんにちは…。
今日は、帽子なんですね」


「ああこれか?
オフだからセットしないで来たんだ。
おまえは見事なまでにボサボサだな」


「うわっ。
いつもと同じですよ…っ」





無意識に手を伸ばして、
髪をわしゃっと撫でてボサボサにしてやる。

どうせユウに整えてもらうんだ。
何の変哲もない行為。



角のスーツ以外の姿を見るのは初めてで…、

家着でTシャツもみたが、
アレは別物。


お洒落っ気のない服装を拝めて満足しつつ、
その足でユウが働く美容室へ向かう。





「あ、の…、
ユウさん、って…どんな方なんですか?」


「ん?ユウは…見た目のまんま優しい奴だ。
高校のときに会ったのが初めて。
いまは金髪に染めてヒゲを生やしてるけど、
俺みたいに頑固じゃないから安心しろ」


「自覚はあったんですね…」


「なんか言ったか~?」


「い、いえ」





街中を歩いて行き、
程なくして到着した美容室の門を開いた。


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