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【R18】Querer【創作BL】

第35章 美容院





高次元男性の横を歩き、

初めて入る美容院に緊張しつつ
主任の親友について聞いてみることに。





「ユウは…見た目のまんま優しい奴だ。
高校のときに会ったのが初めて。
いまは金髪に染めてヒゲを生やしてる」





優しそうな顔をしたヒゲ金髪。

どうしよう…。



美容師に対する偏見で
チャラいイメージが頭から離れない。

ブーツを履いてピアスや指輪、
チェーンなんかを付けていたりして、
毛先をくねらせていたり、
色々とオシャレで
遊び人っぽい外見からの逃れられない。





「看板みえてきた」


「あっ!格好良いですね」


「だろ?
オシャレっていうより格好良い外観だよな。
この建築デザインした人、
開業医の伯父さんちも
デザインしてた人なんだよ」


「へえ~。ご縁を感じますね。
都内なんですか?」


「俺の大学の近く。
今は安定したって話だけど
伯父さんが歯科医師、
その嫁さんがエステティシャン。
自宅と繋がった併用住宅で
苗字が同じだから一時期バズって
予約殺到した時はホント大変そうだった」


「やっぱり親戚でも
追いかけてくるんですか?」


「かかりつけだったから
どこかでリークされたんだろう。
肌も大事だけど歯も大事だろ。
ちゃんと自分を大切にしてるか?」


「うっ…。それは……」





筋肉がなくて外見すべてを
怠っている訳ではないが
こうして言われると
返す言葉をなくしてしまう。

そんな分かりきった答えに
主任はお勧めの美容院を紹介してくれただろう。


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