第48章 陽光差す刻
いち早く気づいた炭治郎は大声で叫んだ。
炭「伊黒さん!!無惨が分裂する!!細かく飛び散って逃げる!!」
伊「!!」
炭治郎の言葉に、ギョッとする伊黒。
炭(止められるか!?2人なら…!!)
縁壱と違い共に戦う仲間がいる炭治郎は一瞬淡い期待が過る。
けれど、数千に及ぶ細かい分裂した肉片を一瞬で刻むなど2人がかりでも不可能だ。
炭(いや、分裂させたら駄目だ!!2人で12ヶ所、一息に斬り込めば…!!)
分裂するため生まれた隙を利用し、2人で無惨の脆い箇所を叩く方が現実的。
そう思っていた炭治郎の目の前で分裂しようと膨らんでいた腕が、みるみるうちに萎み始めた。
炭(止まった!?)
驚く炭治郎。
それ以上に、無惨の方が驚いていた。
鬼(分裂出来ない。そうか。薬は3つだったのか。人間返り、老化、分裂阻害…女狐が!!)
そんな無惨の脳内に珠世の声が聞こえてきた。
珠「残念、外れです。」
その瞬間──…
──ゴフッ
炭(吐血した!?)
突然血を吐く無惨に斬り込もうとしていた炭治郎も驚きを隠せない。