第48章 陽光差す刻
炭(踏ん張れ、1秒、1秒を稼ぐ…。)
懸命に1秒を繋いでいく炭治郎たち。
その一方で、動き出す気配を無惨は感じ取っていた。
鬼(命の気配がする。………戻ってくる。目障りな柱共。止めを刺しきれてない…。致命傷はとうに負っているはず。だが、死んではいない。珠世が手当てをしている。完全に死ぬまでは戦わせるつもりだ…。止めを刺せなかったのはこいつのせいだ。……いや、こいつだけではない。“鬼狩り”という組織が、数珠繋ぎとなって“それ自体”が1つの生き物のように、私を絡め取らんとしている…。)
そんな時、鴉が再び騒ぎだした。
鴉「カアアッ!!夜明ケマデ35分!!」
それを聞いた無惨は最後の手段に打って出た。
鬼(戦いは終わりだ。これ以上危険を冒す必要がない。)
炭「!!」
そのことを無惨の匂いが変わったことで炭治郎は直ぐさま感じ取った。
炭(何かするつもりだ。もしや……)
炭治郎に一抹の不安が過る。
すると、その不安が一気に確信へと変わった。
太く膨れ上がり始めた無惨の腕。
あの縁壱が、無惨を取り逃がしてしまった無惨にしか出来ない逃走の方法。