第46章 想いの連鎖
懸命に走る時透は視界の端に建物の塀に隠れている隠の姿を捉えた。
時「ねぇ!!胡蝶さん見なかった!?」
「霞柱さま!!桜柱さま!!よかった、ご無事でしたか!!蟲柱さまはあちらの物陰で医療部隊の指揮を取っておられます!!」
隠は2人の姿にほっ、とした顔をしつつも、時透からの問いに素早く答える。
時「案内して!!」
「はい!!」
隠の先導で戦場を駆ける。
「蟲柱さま!!」
し「どうされました?」
隠から呼ばれたしのぶは目の前の患者の処置にあたっていた。
比較的被害の少ない建物の物陰は緊急の救護所となっており、珠世の姿も見える。
時「胡蝶さん!!杏さんが…!!」
し「時透くん…!!こちらへ!!珠世さん!!こちらの方もお願いします!!」
時透の腕の中に抱かれるぐったりとした様子の杏を見て、しのぶは今している処置を珠世に託して駆け寄る。
し「杏さん!!わかりますか!?時透くん、状況は??」
素早く意識と呼吸の有無を確認すると、時透に説明を求める。