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【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第7章 【真紅の暴君】後編


ドンドン


リドル
「……窓を誰かがノックしてる?」


ボクは、勉強を中断するのを躊躇いながらも、気になって部屋の窓を開けた。


トレイ
「わ、出てきた!」


チェーニャ
「なーなー。一緒にあーそーぼ!」


リドル
「キミたちは誰?」


チェーニャ
「俺はチェーニャ!こっちはトレイ。一緒にクロッケーしようよ」


リドル
「え……無理だよ。今は自習時間なんだ。勉強しなきゃ」


チェーニャ
「自習って、なにを勉強するか自分で決めていいがね。遊ぶのも勉強ってじーちゃんが言ってたにゃあ」


トレイ
「少しだけ、降りてこない?」


リドル
「…………」


友達と遊んだことなんて、一度もなかった。


リドル
「ちょ、ちょっとだけなら……」


トレイ
「君の名前、聞いていい?」


リドル
「リ、リドル。リドル・ローズハート」


トレイとチェーニャと遊ぶのは、すごく楽しかった。


知らないこと、やったことない遊び。


2人は、たくさん教えてくれた。


それから1日1時間だけの自習時間は、毎日お母様に内緒で部屋を抜け出した。


◇◆◇◆◇◆


チェーニャ
「えっ!リドルってイチゴのタルト食べたことにゃーの?」


リドル
「うん。お母様が身体に毒だからだめだって」


トレイ
「そりゃ、食べ過ぎは良くないかもしれないけど……」


トレイは、何か考えるような素振りをした。


トレイ
「あのさ、俺んちケーキ屋なんだ。今から食べに来いよ」


リドル
「えっ………でも」


トレイ
「一切れくらい、大丈夫だって」


チェーニャ
「俺はホールごと食いたいくらいだにゃあ〜」


トレイとチェーニャの言葉を聞いて、ルールを思い出さなかったわけじゃない。


それでもボクは、一度でいいから苺のタルトを食べてみたくて……


リドル
「一切れだけなら……」


また、ルールを破った。


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