第110章 *終曲ディアソムニア*
小さく笑うレイラの黒髪を柔らかい風が揺らす。その横顔があまりの愛らしさに眩しそうに目を細めながら静かに繋がれた手を離した
『シルバーさん?』
突然離れた温もりに気づき隣を見上げると、真剣なオーロラの輝きが真っ直ぐに見つめる。向かい合う2人の間に少しの緊張感が漂う中、膝をついたシルバーはそっと手を伸ばした
シルバー『...レイラ、手を。どうか俺と一曲踊って欲しい』
まるで御伽話の王子のような振る舞いにレイラは目をパチパチと瞬かせると、すぐに嬉しそうに顔をほころばせその手を改めて取った
『喜んで。あ、でもゆっくり踊ってね』
シルバー『分かっている。まだ本調子ではない体でこの時間まで起きてくれているんだ。決して無理はせず、ゆっくりと俺たちのペースで踊ろう』
『ん』
『シルバーさん』
シルバー『どうした?』
『そのお洋服、キラキラしててカッコいい。シルバーさんにぴったり。まるで王子様みたいだね』
シルバー『!..ありがとう』
『ツノ太郎もセベクもシルバーさんもカッコいいお洋服着てるなら、私もドレス着たほうが良かったのかな?この服(制服)だと2人に合わないかも..』
シルバー『そんなことはない。制服姿でも運動着でも、お前はとても愛らしくて綺麗だ』
『...シルバーさんそういうところあるよね』
シルバー『?』
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リリア『おっ、戻って来たな』
セベク『シルバー!レイラと最初にダンスの約束をされたのは若様だぞ!途中で貴様が連れ出すから、若様はそれが終わるまで待ってくださっていたというのに..なにを抜け駆けして先に踊っているのだ!!』
シルバー『!申し訳ありません、マレウス様』
マレウス『いや、構わない。それも含めてお前に言わなければならないことがある。先程セベクにも話したが、』
リリア『待てマレウス。その話はわしからしておくから、おぬしはレイラと踊ってくるがよい。待ちきれなくて尻尾が疼いておるぞ?』