第110章 *終曲ディアソムニア*
セベク『!!わ、若様たちと平等など、恐れ多いことです!そんなこと許されるはずがありません』
マレウス『僕が良いと言っているのにか?』
リリア『ほれほれ、マレウスもわしも許可を出しとるんじゃから、いい加減受け入れんか。それにおぬしが己の心を抑え込み、遠慮して譲られる方がわしらにとっては不快じゃぞ?』
セベク『うっ.....は、はい..その勅命、このセベクが拝命いたします』
まだ躊躇いは残しつつも、この2人から遠慮するなと言われてしまえばそれに従うしか道はない。片膝をつき頭を深々と垂れると、"祖父に似て硬すぎるのう"頭上でリリアの呆れた声が降ってきた
マレウス『戻ってきたらシルバーにもこのことを伝えよう。僕たちがレイラを好いていると知れば、きっとセベクと同じように遠慮しようとするだろうからな』
リリア『そうじゃな。誰に似たんだか、2人とも優しい子たちじゃからな』
セベク『(やつに関してだけは、若様とリリア様と平等!?改めて考えてもありえない上に不敬極まりない!..しかしお2人が仰られるのだから、それを守らなければそれこそ不敬。
ぐぬぬぬ...どうしたら良いのだ!)』
行き場のない感情が渦巻き目が回りそうになりながら、今後の生活に待ち受ける不安に頭を抱えた
セベク『(だが、そうか....
奴を、諦めなくてもいいのだな)』
これからも想いを寄せ触れ合える喜びに瞳が甘く色づく。恋慕で満ちた眼差しは、遠くでシルバーの両親を見つめ笑う小さな兎へと惜しみなく注がれていた