銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第18章 銀の鳥と仲間たち
「話はそこまでだ。話はあとからにしろ。もうすぐ飯が出来るぞ。」
【はーい!】
どうやら食堂の厨房を借りて料理をしてくれてているようだった。
「人手が足りない。少し手伝ってくれないか?」
「じゃあ俺らが手伝います。」
「私も行ってくるね。海影っち大人しく待っててね〜」
『う、うん。』
いい子。と言って海影の頭をよしよしと撫でると、国近はレイジと共に厨房へと向かっていく。
「オイ。唯我何ボケっとしてんだ。お前も手伝え!バカ唯我!」
「は、はい!」
「じゃあ俺たちは席に着くか。」
『うん』
太刀川に誘導してもらい席に着くと、出水たちはレイジについて行くと厨房の中へとへ行ってしまう。
それを見送ると同時に背筋に悪寒が走った。
恐る恐る後ろをむくと、なんともまぁ人1人殺しそうな殺気を放ちながら風間と諏訪がこちらにズンズン!と向かってきていた。
『(ヒイィィ!!何あの人。やばい、殺られる!)』
「お、顔色悪くしてどうした───うお!?」
御影の慌てように気づいた太刀川が声をかけた瞬間
その意味を知った太刀川は海影と同じように顔色を青くする。
「目が覚めたのか。海影」
「えっと...双剣使いさん?」
「.....」
ムニッ。
ギリギリギリギリっ!
『いひゃい、いひゃいっ!いひゃいれす!"風間さん"!』
え、私今なんて言った?
風間さん?この双剣使いの少年を"風間さん"と呼んだ?
するとジジッと青色だった瞳の色が赤く染まり、風間と呼ばれた人の記憶が流れ込んできた。
『【蒼兄!蒼兄!】』
「【どうした?海影】」
『【新しく出来たスコーピオン。使ってみたいと思ってるんです!蒼兄スコーピオン使い方上手ですよね?使い方を教えて貰ってもいいですか?】』
「【メイントリガーを孤月から変えるのか。】」
『【はい。孤月は結構重量があって二刀流だと腕が疲れるので。なるべくスピード重視で行きたいんです!】』
「【そうか。いいぞ。着いて来い。実戦の方が感覚が掴みやすいだろう。】」
『【やった!蒼兄、ありがとうございます!】』
ギリギリギリギリリッ!!!!
「"双剣使いさん"?"風間さん"?」
『あ、ひょうにい!!蒼兄!!』
風間は無言で海影に近づくと頬をギュッと掴み、無言で力を込めていく。