銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第18章 銀の鳥と仲間たち
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「申し訳ございません。ミカゲを回収することが出来ませんでした!」
「いや。いい。一時は回収しようと思っていたが...この分だとあちら側に放置して置いても良さそうだ。ミカゲ自身は気づいないようだが通信機も全て生きている。何とかなるだろう。」
報告をあげるミラに対し、ハイレインは冷静にそう言と監視用の画面に視線を向ける。
どうやら、海影をあちら側に放置して、玄界を監視することが今回の目的のようだった。
「回収はなされるのですかな?」
「ヴィザか。」
「急な訪問あいすみません。」
ヴィザはそう言うと胸に手を当て軽くお辞儀をする。
「いずれ回収はする。だがそれは玄界が万が一こちらに干渉しようとしてきた時だ。迂闊にこっちから手を出すつもりは無い。」
「なるほど。」
「記憶が仮に戻ったとしても必要であればこっちからビーストトリガーを使って操ることは出来る。だが今は静観だ。」
「そうですか。(ミカゲ殿....なんとおいたわしや.....たとえその気が無くとも、仲間を裏切ってしまうのですから......)」
ヴィザは画面越しの海影を見つめると悲しそうに目を瞑った。
海影はそんなことも露知らず、かつての仲間だったボーダーの隊員たちと友好関係を結び始めていた。
「ミカゲ。車椅子から降りれないのか?」
『まだ無理っぽい』
「そうか。何か困ったことがあれば言ってくれ。それとミカゲ、レプリカのこと何か知らないか?」
『レプリカ......?あの黒色の多目的トリオン兵のこと?』
「!知ってるのか!?」
『ごめん。遊真。知ってるけどそれ以上のことは分からない。でも酷い扱いは受けてないはずだよ。』
「なんでわかる?」
『レプリカは捕虜として扱ってる。だから僕と同じで別室で監禁されてるんだと思う。』
「お前、監禁されてたのか!?」
『うん。僕はハイレインの家の図書室に監禁されてた。だからレプリカも────』
「ほらお前たち早く席に着け。」
遊真と話しているとエプロン姿のレイジがやってきた。