第3章 アガット
トイレから出てリビングに行くと、翔くんは小さなポーチを持ってた。
ライブのグッズだったやつだ。
「トイレ…行ってくる…風呂、先に入ってて?」
「あ、うん……」
わけが分からず、その後ろ姿を見送った。
リビングでポツーンと立ってたけど…
「あ…」
歯ブラシとか…持ってきてんのかな…
タオルとか、バスローブも…使うかな?
そう思って、脱衣所に行っていろいろ準備した。
ついでに、洗面所も軽く掃除して…
「あ…えっと…寝室も…」
タオルとか…お互い汗っかきだから、あったほうがいいかなって思って。
いくつか見繕って、寝室のキャビネットの上に置いてみた。
「むう…やる気満々じゃねえか…」
まあ、でもこれで…準備…
「あっ…」
ゴム…ない。
暫く家で、そういうことしてなかったから…
無いんだった。
「って、昨日…俺、どうしたんだ…?」
そも…
酒飲んで記憶飛ばしたなら、俺、勃ったのか…?
いやでも、下半身すっきりしてたし…
多分出すものは出したんだろう。
さっき、ぱんつを拭いたティッシュを捨てたゴミ箱を見てみたら、ティッシュがこんもり。
「…絶対なにかはしてる…」
してるはずなんだけども…
一切思い出せなくて…
なんだか、悔しい