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Amor vincit omnia__愛の勝利

第70章 親友(青峰大輝)




ずっとずっと、ただの男友達だと思ってた。

いや、思いたかっただけなのかもしれない。

この関係が崩れてしまうならいっそのこと友達以上恋人未満のこの関係でいたいと思ってた。












「また別れたの!?」

「最初は巨乳だし良いかと思ったんだけどよ、何か違った」

「…あんたホント巨乳好きよね」

「男のロマンだろ」

「なにそれ」

「お前は最近どうなんだよ」

「…あー、別れたよ」

「お前もかよ」

「…今回は振られた」

「マジ?」

「…マジ」

「男見る目ねーなー」

「うっさいわね」





中学からずっと変わらない、いつもの会話。

何回目だろうね、こんな話するの。




「そろそろ行くわ」

「もう行くのか?」

「だってキャプテンだし」

「女バスのキャプテン大変そうだな」

「まぁそれなりかな。あんたも早く部活行きなよ、青峰」

「気が向いたら行くわ。帰り一緒に帰ろうぜ。」





なんでそんなに真っ直ぐな目で私を見てくるの、青峰。




青峰となんて絶対有り得ないと思ってた。

そう話したら俺もだわ、なんて言ってた。



私は可愛くない。

そこら辺の女の子みたいに小さくない、高い身長が嫌いで。

可愛げのない性格で。

それこそ青峰の幼なじみの桃井ちゃんみたいな胸もない。



青峰の元カノたちとは全く逆で。




「…わかった。」



私はしばらく青峰から目が逸らせずに、ただ頷くだけしか出来なかった。













大好きなバスケのはずなのに、頭に浮かぶのは青峰のことばかりで。




「…ばーか」





「おい、誰がバカだよ」




ネットで遮られた隣のコートを見ると、彼がいた。




「…青峰」

「おう」

「珍しいね」

「気が向いたからな」

「なにそれ」





部活に戻ろうとしたけど、動けなかった。




青峰の目が、まだ何か言いたそうな目をしていたから。











「あお、」

「ちょっと大ちゃん!」

「…んだよ、さつき」






桃井ちゃんに引っ張られていく青峰に、どこか安心している自分がいた。





私は今、何を言おうとしていた?









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