第7章 匂いに酔う【竈門 炭治郎】
美桜が目を覚ますと炭治郎は側にはいなかった
障子から透けている光が昼に近い時刻なのだけは分かった
体を起こそうとするも、腰が痛くてゆっくりとしか起きれない、この時に客間では無くて自室にいることに気付いた
あれから炭治郎の思いのままに抱かれ、体液で汚れた体は炭治郎に抱えられてお風呂に連れていかれた
膣内に何度も注がれた精液を、炭治郎が指で掻き出してくれていたはずがその指でイってしまいその後は…
美桜の記憶はそこで途切れていた
その後炭治郎は、気を失った美桜の体を洗い、炭治郎が脱いだ寝間着を着せて美桜の自室に布団を敷いて寝かせた
炭治郎は自分も体を洗い、持ってきた褌と蝶屋敷の病着に着替えてから
二人の体液まみれになっていた、布団のシーツと美桜の寝間着を風呂場の残り湯に浸けてから、美桜の隣で眠った
パタパタと廊下を走ってくる音がする
江戸の頃…曾祖父の代までは隠も何人か手伝いに来て、鬼殺隊の使う薬のほとんどを家で作っていたので、薬草の保管や乾燥室、調合室などがあって美桜の家は柱の屋敷と同じくらいに広かった
祖父祖母、お父さんお母さん、私がいた頃は誰かの足音が長い廊下から聞こえていた
誰かの足音を聞くのは久しぶりで胸が温かくなる…
今日は誰かのではなく炭治郎の足音だと分かっているから余計に嬉しい…
廊下へと続く障子が開いて、いつもの炭治郎の笑顔があった
「おはよう!美桜さん」
「おはよう炭治郎くん、私大分寝坊したみたいで…」
「いいよ、昨日は無理させたし…体は大丈夫?」
炭治郎が美桜の側に来て心配そうに顔を除き込む
「腰が痛くて…手を貸してもらっていいかな?」
お互いが昨晩の交わりを思い出し顔を赤くした
炭治郎の手に捕まり、ゆっくりと立ち上がった美桜は廊下に出て庭に視線を写す
そこには、客間の布団、シーツ、美桜の寝間着が干してあった
美桜は庭に目が釘付けになり、顔が茹で蛸のように赤くなる
…炭治郎くんが洗ったんだよね?
「俺はいつも通りに起きたから洗ったんだ。台所も勝手に使って…朝ごはんも準備できてるよ!美桜さんが起きた気配がしたから走って来ちゃった」
心の声が聞こえたのか、炭治郎は美桜の手を握り前を歩きながら楽しそうに話す