第28章 幸せな日常

実『…ドクンってやつを留めりゃ良いのかァ？』

宇 し 『『………ドクンっ？』』

杏『あァ！分かるぞ！！肺に空気を入れた後の
__ドクン。とするアレだな！！成程っ！！！』

し『宇髄さん……わかります？』

宇『…………や、やべぇ、わかんねぇ。』


杏寿郎にはやんわりとしたニュアンスでも伝わった様だが、しのぶと天元には分からないらしい。

首を傾げて顔を見合わせる2人に実弥が得意気に提案する。


実『お前らは自分の呼吸を使いだしてからなんぼも経ってねェからだろ。…いっぺんやってみろよ。
……花と雷、もある程度使えんだろ？』

し『まあ、……とりあえず。』
宇『派手にやってみっか……。』

社から出て実弥に言われた通り、意識しながら呼吸を整える。


宇『……あぁ、意識してなかったけどコレか。』

し『確かに筋肉がドクンっと膨張した様な感覚ですね。概ね血管に血液が集中しているんでしょう。』


概ね杏寿郎と実弥の言っていた事を理解したらしい2人は目を合わせてゆっくり頷く。

し『うん。そうですね。
コレを留められれば…。…出来るはずです！』

宇『よし！とりあえず物は試しだ!!ド派手にやってみようじゃねぇか！！』

4人で大きな円になりそれぞれ全集中の呼吸を留めようとするが、事はそう簡単では無かった。