第28章 幸せな日常

「…大丈夫、全部。ぜーんぶ届いてるから。」

し「…本当ですか？なんで、私の考えてることがにはいつもバレてしまうんでしょう…。」

「それは、しのぶが私の好きな人だからだよ。」

笑うと目が三日月型になって潰れるこの顔を見るといつも何でも出来るような気がする。


「…しのぶが私のことを大切に思ってくれてて、守りたいって思ってくれてることもちゃんと知ってるよ。」

この優しい声を聞くと全てを委ねたくなる。

「しのぶ、私もしのぶが大好きだよ。」

この人のくれる大好きは驚くくらいに重い事、何故かこの時にハッキリと自覚した。

「…大丈夫、任せてよ。」

全て任せたら上手くいく。何百回そう思っただろう。

し「…も、任せて下さいよ。」

この人は命に変えても仲間や私を守り抜くだろう。

し「私もっ…背負いたいです。」

全て任せても大丈夫。そんな圧倒的な力を持つこの人の糧にいつか、いつかなってやるんだ。

「何言ってるの、全然揃いで進んでるでしょ。」

この優しい人に、私はまだまだ届かないけれど。