第2章 Ninomiya.
「無理じゃないもん。」
「...無理、お姉ちゃん好きな人いるから
その人と結婚するの」
誰だよ好きな人って。
情けないがそんなやつ居ねーわ。
そう言うとウルウルした目で
「お姉ちゃんは僕のだもん!!!」
と二宮くんが叫んだ
必死に涙を拭っているが
どんどん涙が溢れてきてる。
「大きくなったら、
和くんにも好きな人出来るからね」
よしよし、と優しく撫でたあの日から。
もう何年も経ち、
私は高3、二宮くんは高1になった
もうね、本当にびっくりだよ。
「お姉さんおはよ、付き合お」
「やだね」
同じ高校に入って来て、
朝早く私の家に来ては
付き合え、結婚しろ、うるさい!!!
あれ以来、
本当に結婚する気満々みたいなの。
「お姉さん、いい加減スナオになりなさいよ
俺が好きなことは分かってますって」
「二宮くんもいい加減スナオになりなさいよ
あなた自意識過剰だって」
高校じゃお似合いカップルだとか、
二宮夫婦、二宮愛里とか呼ばれる。
ベタベタしおって、鬱陶しい!