• テキストサイズ

愛の囁きを。

第5章 Aiba.





「大丈夫だよ、大丈夫ー。
 泣かないでよ」



まるで子どもをあやすみたいに、
相葉くんは頭を撫でる。



夢か現実か、境目がないみたいに
私の涙はどこでも流れ続けていて

苦しくてボロボロ涙が出る。



一昨年、私にとっては昨日のように
感じるあの出来事。


元彼が交通事故で亡くなった。


轢き逃げで、犯人は
しばらくして自首して来たが、



無惨にも血だらけの死体だけ残され
私は言葉も出ぬまま泣いた。

そこへ駆けつけたのが彼の友達、
もとい今の彼氏の相葉くん。


未だ付き合おうとの一言は言えていないけど
必然的に傍に居る感じだ




「……お酒、取ってこようかな」




立ち上がり、中へ入る直前
ポロリと聞こえた一言に



止まりかけてた涙が流れ始めた。





すべては私の未練から。




ずっとあなたを待たせてしまってるの。





















 
/ 314ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp