第5章 Aiba.
保健室に駆け込んで、
先生の言葉に耳を貸さずに
カーテンを閉め切りベッドの上で
泣きじゃくった。
授業をサボっちゃったよ、と
涙を流しながら保健室に来た私に
「…なんかあった?」
「……なんも、ないですよ…」
潤先生は小さくため息をついて、
私の頭を撫でてくれた。
ギシィ、と軋むベッド。
「まあ。他にもいい奴いるし
アイツ、ちょっとおバカだし
仕方ないっつうか。ね?」
「……慰めになってない………」
しかも仕方ないってなによ。
フラれても文句言うな、って事かコラ。
「…、俺で良ければ付き合うけど」
「飲めないですってば、」
「ちっげぇーよ、お前もおバカか。」