第5章 Aiba.
先生、今はそういう事にしといて下さいよ
少しだけ。甘えさせて下さいよ。
傷ついた心を癒すには、
もう少し時間が掛かるんですよ。
「イケメン保健室の先生が
慰めてやるってのに」
「ナルシスト」
相葉くんが好きだった。
笑った顔も、話し声も、
仕草も言動もすべてが好きだった。
貴方が選んだのが、彼女であるならば
私はこの気持ちを素直に消してしまうよ
でも、あともう少しだけ。
この気持ちを思い出として残していたい。
「…本当はね、本当は…好きだったの……」
言えずにいた好きの気持ち。
告げる事が出来なかった好きの気持ち。
あの日、あの時に言えていたなら
今が変わっていたのかな、なんて。
「おう。泣きやんだら付き合えよ。」
「…だから飲めないってば。」
失恋したあとに思ってるんだ。