第39章 持ち切れない愛とありがとう

「親方……生まれてき"てくれて……っ私といてくれて……っありがとう……！」




彼と結ばれ娘が生まれて賑やかになった家庭に安心してくれたのだと私は思っている


奇しくもこの日の夜は異世界の山で見たみたいな綺麗な夏の星空で


親方の体は実家の庭に眠る事となった




「親方…………グスッぅゔ〜っ！」


「……やはりどう考えてもハムスターには考えられない長寿だ。ここは悲しむより労うべきだよ、お疲れ。……それより親方ってハムスターじゃなくて何かの変異種だったんじゃないの。」


「親方ぁ"〜大好きやで……ッ！ぅぅ"……ずっとずっと大好きやで！！」


「………異世界が何らの影響を与えたんだろうか。」




世界で初めて異世界を行き来して沢山の旅をした親方に持ち切れないくらいの愛とありがとうを…………











………………ある夏の日実家の庭に1輪のひまわりが咲いた




「久しぶりだね、親方。」




彼がそう言うのはまだ数年先の話である