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私だってヒーローに

第12章 私にできること


ニヤ、と不敵に笑う。
「な…!切り離しても、間に合わない…!」
「女の子の髪燃やし尽くすのは、遠慮したいのよね。ここで降参してくれたら消火するけど?」
「ですが私は引きません!」
「そ、なら…使えなくなる程度に燃やす」
近づいてくる茨は燃やしながら突っ込む
「なら両方から…!」
「誰かいつ片手でしかできないって言ったっけ?」
両方から迫ってくるのを、ほぼ同タイミングで燃やす。
「敵は、そういうことに対する心理戦得意なんだよ。相手に弱点を悟らせず、弱点を悟る。そういうものなんだよ?」
距離をつめきり、手を髪に触れさせる
「燃やす」
「っ、降参…します」
「塩崎さん降参!3回戦進出!」
「…あ!ごめん…その、イライラしててつい本性が…」
『女子怖え!』
…マイクおじさん後で殴る
『どんだけエンデヴァーに苛ついてんのよ!?少しは落ち着きなさい!』
…無理。エンデヴァーマジ無理。焦凍のお父さんじゃなかったら絶対殴ってた
『うん、次までには落ち着いてね?』
…わかってるわよ

「…焦凍、まだいたんだ」
「あぁ、待ってりゃ来ると思ってな」
「声、聞こえたんだけどよ。やべぇな」
「あぁ…苛ついてて…うん」
控え室前に焦凍が立っていた
「…次、戦う時…だね」
「悪いが、負けるわけにはいかねえ」
「…お父さん、完全否定するんでしょ?でも、私だって…」
あの人を、黙らせるために本気出す…
そう言い切る前に、重みがかかってくる
「あのねえ!次の人!来る!」
抱きしめてきていた重みをどける。少しショボンとした。かわいい違うそうじゃない私
「チッ…中!」
「え、おう…」
半ば無理矢理控え室に焦凍を押し込み、胸倉掴んでキスする
「これだけ!終わったら…シて、あげないこともないけど…」
「…ブチ犯す」
「だから聞かれたらどうするの!?ほら早く行くよ!」
ボケっとしていた焦凍の腕を取り、あんまり行かない観覧席に向かう。
「なんだ、一緒にいたのか」
「っ…」「親父…」
「邪魔だ、とは言わんのか」
その言葉に、焦凍が黙る。
「ようやく右を使ったか!使い方はまだ荒いが二人共卒業後は俺のものへこい!将来への引導を渡してやろう」
「ですから!「いい、行くぞ」
「え?」
私が掴んでた手はいつの間にか、焦凍に握られていた
「そんな簡単にひっくり返らねえよ…しばらく考える」
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