第4章 お泊り
起きてすぐ洗顔をし、顔を拭く。そう言えばバンダナも持っていかないと。と思い鞄に詰め、鏡を見ながら慎重に髪型を整えて行く。あっと思い芦戸に連絡する
『昨日はありがとう。お礼に一つ言うこと聞く』
芦戸_別にお礼なんていいのに!じゃあ相手教えて髪型見せて!
カメラを起動し、髪型を上手く収めて写す。そして
『轟焦凍。写真はこれでいい?』
芦戸_全然オッケ!ありがとう!轟ってあのイケメンの?
『イケメン?なのか多分』
芦戸_頑張れ!私応援してるよ!
そこでメールが終わる。何を応援されているのだろう。床に置いてあった私が30分かけて選び抜いた服を着る。イレイザーの知り合いに貰った、肩を出している系の服に紺の太腿の三分の二くらいの位置にあるスカート。今は夏になりかけの暑い時期で丁度いいし、お洒落系に肩出しは欠かせないと言われたので早速組み込んでみた。焦凍に貰ったネックレスをつける。薄く貰い物のリップをつけると、準備ができた。そこでメールが来る
焦凍_今から行く。
そしてすぐにインターホンがなる。なるべく小さくまとめた荷物を持ち外に出ると、そこには焦凍が
「おはよ」
「おはよう」
ニコッと笑いかけられ、胸がキュンっと言う。キュンって何などと思いながら歩きだそうとすると
「荷物持つぞ」
「…ありがとう」
と渡す。今日は相手も半袖で、長袖の制服だと見えなかった腕が見える。筋肉が分かりやすかった
「…このことは姉さん以外知らねえけど、親父見つけたら逃げていい」
「に、逃げる…?挨拶した方がいいと思うけど」
「まぁ好きにしろ」
そうこう話している間につく。二回目の焦凍宅だ
「ただいま」
「お邪魔します」
「いらっしゃい。話は聞いてるわ。夏雄もいるけど仲良くしてあげてね」
「よ、よろしくお願いします…」
「そんなに固くならなくていいぞ」
…固くなると思うな。人の家だし。焦凍に手でついてこいと言われ、そそくさとついておく。何気に荷物は持ってもらいっぱなしだ
「…あれ、テレビとゲーム機増えてる…」
「あぁ。奏来るって言ったら姉さんがセットした」
「お姉さんすごい…」
「…まぁ俺がすげえと思うのはお前の服そうだけどな」
「え、へ、変…?」
「いや、似合ってる。ネックレスもつけてくれてんだな」
「ま、前言ったし…」
と話は進む